恋、涙 …
無許可で先生の手を握ったり、涙を拭いたり…
それに…
私、何て言った?
『先生の側にいることくらいは出来る。』
確か…
こんなこと言ったよね?
うわ…!
すごい恥ずかしい─
「本当…ごめんなさい!」
慌てて先生の手を離し、先生に向かって謝った。
本当…
何やってんの、私…?
「別に…いいけど。」
先生は特に気を悪くした様子もなく、私が握った手を見つめて言った。
「…そろそろ帰るか。時間遅いし、送ってくよ。」
あっ…
そう言えば、先生の話を聞いていて、時間を気にする余裕なんてなかった。
壁にかかっている時計を見ると、もうすぐ6時になろうとしていた。
下校時間も過ぎてる…
この季節だと、外ももう真っ暗になってるし─
「じゃあ…お願いします。」