恋、涙 …
想 side nozomi
そして、次の日─
私が学校に行くと、門の前には、無愛想な顔で面倒くさそうに挨拶をする杉田先生がいた。
「…おはよう。」
先生は、昨日のことなんて少しも顔に出さない。
「あ…おはようございます。」
私もなるべく普通に、先生に挨拶を返した。
「希〜!!」
そんな時、後ろから私の名前を呼ぶ声がした。
振り返ると…
そこには悠哉がいた。
「おはよ、希。あっ、杉田も!おっはよ〜♪」
「…………あぁ。」
ん…?
なんとなくだけど、悠哉を見た先生は、嫌そうな顔をしているような気がした。
そんな訳…ないよね?
悠哉は生徒なのに─
まぁ…私もだけど。
「杉田、相変わらずテンション低いな…もっと上げていこうぜ!!」
「…うるさい。」
あ…
やっぱり不機嫌?
「悠哉…いいじゃん。先生には先生なりの気分があるんだって。」
特に先生と悠哉は、全く正反対のタイプだろうし…