恋、涙 …
「みんな〜お疲れ様。今日はこれで終わりだって!」
杉田先生が気になる…
そんな気持ちを抑えながら、私はバスケの試合を終えた部員たちに声をかける。
「あれ?希、杉田は?」
幼なじみの中津 悠哉にそう聞かれ、私はとりあえず先生は職員室に帰ったことを伝えた。
「ふぅ〜ん。杉田ってさ、イマイチよくわからねぇ奴だよな…お前はどう思う?」
悠哉もか…
「うん…なんだか不思議な人だよね。人気あるけどうかれてないし、普段は優しい人だけど、時々冷たい目してるように感じる。」
杉田先生─
1年の時からマネージャーをしてた私は、部活顧問である杉田先生を結構近くで見てきたんだけど…
心を開かれてないというか、先生が私に向ける笑顔はどことなくぎこちない。
一言で言えば…
やっぱり不思議な人。
「杉田…か。あんな外見だし、女とかすげぇいるんじゃねぇの?」
「悠哉…やめなよ。私は、杉田先生ってそんな酷い人じゃないと思うよ。」