恋、涙 …
「また〜。希はそうやって杉田の肩を持つ〜。」
「別にいいでしょ?」
私は悠哉より、先生の味方でいたいんだもん…
「てかさ、お前らいつの間に仲良くなったの?希、ほどほどにしないと他の女子に恨まれっぞ?」
悠哉はそう言って不敵な笑みを見せると、先に学校の中へ入っていった。
「もう…悠哉のバカ。先生、朝からすいません…」
「別にいいけど…」
怒ってない…よね?
先生って、無表情が多いからよくわからない…
笑えば格好良いのにな─
「なに…?」
私は無意識に先生の顔を見つめてたみたいで、先生は不思議そうに尋ねてきた。
「えっ…あぁ、ごめんなさい!!じゃあ先生、また2限目に。」
今日の2限は日本史。
昨日は球技大会で授業なかったし、楽しみだな…
恥ずかしさを誤魔化しながら、私は校門をくぐった。