恋、涙 …
「ねぇ…希、大丈夫?」
「う、うん…」
佳奈は、杉田先生に呼び出しされるようなことをしたのかと聞いてきた。
別に…何もしてない─
多分だけど、昨日の話と関係あることだろうな…
そんなことは口が裂けても言えないことだし、私は笑って誤魔化した。
教室内にいる女子からの視線も、私がバスケ部のマネージャーって立場だからか、そんなに鋭くなかった。
顧問の先生にちょっと呼び出しされたマネージャー。
みんなはそう思ってくれてるようで、私はほっと一安心。
それから放課後までの間、私はずっと時計を気にしていた。
先生の授業も…
ドキドキしちゃって、集中出来ない状態だった。
なんかもう…ヤバいかも。