恋、涙 …
返事は聞きたいような、聞きたくないような…
不思議な気持ちだ。
抱きしめていた身体を離し、篠原の目を見る。
告白するって…
すごい緊張感あるな─
特に今は、普通にはあり得ない奴にしてる訳だし…
生徒だぞ?
自分にそう問いかけても、やっぱり決意は変わらない。
人に何と言われようが、俺が篠原を好きだということは事実だから。
「私…も、好き…です。」
だけど、そう言われた時は一瞬理解出来なかった。
「……………」
「先に言われちゃった…私も、ずっと言いたかったんです。」
ずっと?
え…いつから?
俺の場合は、屋上での出来事があってから、篠原のことを意識し出した。
じゃあ…篠原は?
「お前…いつから?」
「え…多分、最初からです。先生に不思議な人ですねって言った時から─」
本当に最初だな…