恋、涙 …
妬 side nozomi
「希〜!!」
先生にあんなことを言われて、私は嬉し過ぎて言葉が出て来なかった。
頷いただけの私を見て、先生は何も言わず、恥ずかしそうにしていた。
それで…
今は部活に来ている。
「遅いっての…なんだ。希、杉田と一緒にいたの?」
あのまま2人で準備室にいると、ドキドキして心臓がもたなさそうだから…
私は先生を誘って、部活に行くことにしたんだ。
「うん…ちょっと日本史のことで質問してたの。」
嘘を付くのは嫌だけど、だからと言って、正直に言う訳にはいかないし…
「ふ〜ん…」
悠哉は、納得していないような表情を浮かべて先生を見た。
「本当なの?杉田。」
先生…
「あぁ、篠原はお前と違って勉強熱心だからな。」
「なんだよ、その言い方!!」
よかった…
悠哉は信用してくれたみたい。
私はほっと胸を撫で下ろした。