恋、涙 …
「希…朝も言ったけど、あんまり杉田と仲良くし過ぎると大変だぞ〜」
仲良くって言うか…
もう一線越えちゃったし。
でも先生が人気者ってことは否定出来ない事実だし、私も落ち着けないな…
「わ、わかってるよ!」
「本当かなぁ〜?」
悠哉はふざけた声でそう言うと、笑いながら練習に戻っていった。
「中津…お前のこと、好きなんじゃねぇの?」
1年生チームと2年生チームに分かれての練習試合が始まって、先生が口を開いた。
「何言って…!悠哉はただの幼なじみですよ?」
「お前にとってはそうだとしても、中津にとっては違うかもしれないぞ?」
そんなことを言う先生は、どこか拗ねたような感じで…
「お前だってモテてるし…」
可愛かった。
「関係ないですよ。…私は、先生だけだから─」
いつか言ってみたかったことを、私は大好きな先生に耳打ちした。