恋、涙 …
そんな先生の姿に安心して、私は更衣室に向かった。
彼女が出来たと言いふらすって言ってたけど、どうする気なのかな…?
普段の先生は、自分から人に声をかけたりしないのに…
「篠原。」
更衣室から出ると、先生が私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
声のする方を見ると、先生は1人で壁にもたれかかっている。
さっきの女の子は…
もういなくなっていた。
「あれ…先生、さっきの女の子は?」
「…俺と話す暇があるなら練習しろって言ったら、すぐ帰ったよ。」
そんな…
「冷たいですよ…」
「モテなくなれって言ったのはお前だろうが…これは、俺なりの対策だ。」
ん〜…
なんか間違ってる気が─
「なんだよ…彼女の存在、明かした方がいいか?」
「それって…マジなの?」