恋、涙 …
そう言いながら、悠哉は私の方を見てニヤッと笑った。
………
「中津は彼女作ることより勉強に専念しろ。でないと、進級も危ないぞ?」
「ふん!!俺はいざって時にはちゃんとやる男なの。杉田に心配されなくても大丈夫だし〜♪」
そんな2人の会話を聞きながら、私は俯いていた。
「悠哉〜〜〜!!」
そんな時、悠哉の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。
あれは…
部長の諒くんだ─
「今行く〜〜!あっ、希。悪いけど、今日は一緒に帰れないから。」
「うん…わかった。」
「あと杉田、彼女とお幸せに〜♪じゃ〜な!!」
そう言って、悠哉は手を振りながら諒くんの所へ走って行った。
「篠原…ちょっと。」
悠哉が諒くんと話し始めた後、先生が体育館の外へ出て行ってしまった。
私も慌てて後を追う。