恋、涙 …
第8章
突 side nozomi
時は流れ…
1週間が経った。
年末だからか、みんながそれぞれ慌てているように見える気がする。
学校も短縮授業に入り、今日が今年最後の授業。
私のクラスは…
偶然なことに、杉田先生の日本史だった。
「………」
最近の先生は、前より笑顔が多くなっていた。
生徒の間では、彼女が出来たのではと噂されている。
悠哉に言ったのかと問いただすと、一言ごめんと返ってきた。
ったく…
口が軽いんだから─
ちなみに、当の本人は否定しなかったみたい。
私のクラスの女子グループが、先生に聞いたらしい。
その場面を見ていない私は、よく知らないけど…
後で先生に聞こう。
黒板に書かれた、相変わらず綺麗な先生の字に感心しつつ、私はノートを取りながら考えていた。