恋、涙 …
まぁ…いっか。
私も嬉しかったし─
「なぁ…希。」
「…へっ!?」
さっきの一瞬を思い出そうとしていた時、先生が私の名前を呼んだ。
もう…
普通に呼ぶんだね─
私は呼ばれる度にびっくりして、変な声を出しちゃうのに…
「俺…冬休み中には退院、出来る…かな?」
早く帰りたい。
先生はそう言って、病室の窓の方へ視線を向けた。
「…うん。治そうって思ったら、多分出来るよ。」
病院に運ばれた時はどうなるかと思ったけど、手術が終わった後にお医者さんに聞いた話だと、怪我は全治1ヶ月程らしいし…
「まさか…イヴを病院で過ごすことに、なるとはな。」
「そうだね…」
でも、いいんだ─
どんな所でも、私は先生と居れれば十分だから…