恋、涙 …
藤崎先生は、多分俺と同じ歳ぐらいだと思う。
俺との共通点なんて…
それくらいだけど。
そんな藤崎先生が、俺に話しかける理由なんて…
ないに等しいぞ?
「あの…なんで?」
率直に聞いてみた。
「え…あぁ、前から杉田先生とは、一度話してみたいな〜って思ってて…」
こんな俺と?
「でも、なんて言うか…少し近寄り難くて。…ごめんなさい!」
いやいや…
別に謝らなくても─
「いいですよ。話しかけにくいってのは、なんとなくわかりますから…」
でもまぁ、こんな俺に希はよく話しかけたよな…
不思議で仕方ない。
「杉田先生、あの……」
「………?」
「これからは…同僚として、仲良くして下さいね。」
え…?
今、何て言った?
『仲良くして下さい』
俺が…?
藤崎先生と…?
俺の頭の中は、疑問だらけで大変なことになってた。