恋、涙 …



藤崎先生は、多分俺と同じ歳ぐらいだと思う。



俺との共通点なんて…
それくらいだけど。



そんな藤崎先生が、俺に話しかける理由なんて…



ないに等しいぞ?



「あの…なんで?」



率直に聞いてみた。



「え…あぁ、前から杉田先生とは、一度話してみたいな〜って思ってて…」



こんな俺と?



「でも、なんて言うか…少し近寄り難くて。…ごめんなさい!」



いやいや…
別に謝らなくても─



「いいですよ。話しかけにくいってのは、なんとなくわかりますから…」



でもまぁ、こんな俺に希はよく話しかけたよな…



不思議で仕方ない。



「杉田先生、あの……」



「………?」



「これからは…同僚として、仲良くして下さいね。」



え…?
今、何て言った?



『仲良くして下さい』



俺が…?
藤崎先生と…?



俺の頭の中は、疑問だらけで大変なことになってた。










< 190 / 293 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop