恋、涙 …
なぜなら…
俺はこんな人間だから─
『咎人』
俺は罪を犯した。
今も…そうだ。
いくら美久が理解してくれてるとは言え、俺のやってることは許されない。
それに、俺はまだ『あの過去』を引き摺ったまま。
俺の最初で最後の恋。
幸せ…楽しみ…
裏切り…憎しみ…
悲しみ…怒り…
たくさんの感情に、俺は押し潰されそうになった。
そしてあれ以来…
俺は人に心を許さない。
暗闇の中で生き…
光を失った。
「俺、今日は帰るわ…美久、じゃあまたな。」
「…うん。いつかあなたと会えなくなる日が来るの、楽しみにしてる。」
真っ当な道を進め。
俺は美久に、そう言われているような気がした。