恋、涙 …
第12章
君 side kazuma
覚悟は出来ていた。
いずれ…
こんな日が来るかもしれない、と。
俺の立場が君を傷付けるなら、俺の立場故に君を守れないなら…
俺は迷うことなく、この立場を離れることを選ぶ。
傷付けたくないから。
泣かせたくないから。
仕事よりも…
いや、どんなことよりも…
君が、
君だけが大事だから─
自分を犠牲にしてでも、俺は君を守ってみせる。
絶対に─
気付けばもう2月。
修学旅行も終わり、生徒も俺ら教師もお互いに来年度のことを意識し出していた頃。
それは突然起こった─
「…………」