恋、涙 …
学校サイドにバラす可能性も十分にあるだろうと、美久はため息をついて言った。
『まったく、アンタも間抜けよね…そんな危険なことするなら、もっと気をつけて行動しなさいよ。もしかしたらアンタの首、吹っ飛ぶかもしれないわよ?』
「…そう、かもな。」
美久の言葉を聞き、俺はそうなることもあるかもしれないと思った。
いや…
そんなことは、希と一緒にいると決めた日から、常に頭の片隅にあった。
でも…
俺は負けない。
この道を選んだのは、紛れもなく俺自身なんだ。
後悔はしない。
たとえ…
最悪の結末になっても─
「でもな、美久。俺は自分の首が吹っ飛ぶことで彼女を守れるなら、喜んで切られに行くよ。」
『…また変わったわね、一真。人間らしいっていうか…』
「それは…褒め言葉か?」
『どうかしらね…アンタの好きなように捉えたら?それより、絶対守ってやんなさいよ。大切な彼女…』
「わかってる。」
美久に連絡したことは、俺にとっては正解だった。
解決の糸口はまだ見えないけど…
それでも、勇気づけられたような気がする。