恋、涙 …
不 side nozomi
「の〜ぞみっ♪」
1限の授業が終わり、今は休み時間。
佳奈が満面の笑みを浮かべながら、私の席にやって来た。
「…どうしたの?佳奈。」
なるべく悟られないように、私は普通に対応する。
朝から突然かかってきたあの電話のことが、まだ気にかかってるんだ─
かーくん…
なんだか変だった。
何もないって言ってたけど、とてもそうには感じられなかった。
心配だな…
「バレンタインのチョコ♪希と一緒に作れたらな〜って思ったんだけど…いい?」
あっ…そっか。
もうすぐバレンタインだ─
「うん、全然いいよ。」
大丈夫…だよね?
佳奈とバレンタインの計画を立てながら、私はかーくんの笑顔を思い浮かべた。