恋、涙 …
一昨日のこと─
俺はあの手紙の犯人の正体を突き止めた。
そいつは希と同じクラスの女子で、希とは友達でも何でもないと言っていた。
偶然希が俺と一緒にいるところを見てから、何度か希や俺の後をつけていたらしい。
あの手紙と一緒にあった写真は、その時に撮ったものだと言っていた。
優等生なだけでもムカつくのに、俺と付き合ってるなんて余計にムカつく。
壊してやりたい。
そう思っただけだと、そいつは笑みを浮かべて言った。
それを聞いた途端、俺の中の何かが弾けた。
希を傷付けるのは…
誰だろうと許さない。
沸き上がる怒りを止められず、俺はそいつの頬を平手で殴ってしまった。
俺は教師として…
やってはいけないことをした。
俺に殴られても笑っていたそいつは、もうこのことについて学校のアドレスに匿名でメールをしたと言った。
今日は何もなかったから…
恐らく明日には、大変なことになる─