恋、涙 …
最終章
永 side kazuma
「杉田先生、これはどういうことなんですか?」
翌日─
やっぱりと言うべきか、俺は朝から校長室へと呼び出された。
校長と教頭を前に、俺は突き付けられた紙をただじっと見ていた。
そこにはあの女子生徒が言った通り、俺と希の関係について書かれていた。
「間違ってるなら間違いだとはっきり言って下さい。…先生?」
「……この内容に間違いなどありません。全て…事実です。」
逃げる気はさらさらない。
俺は校長と教頭が言葉を失う中、全てを肯定した。
「なんと…っ」
「しかし、全ては僕の責任です。篠原は…何も悪くありません。」
希に悪影響がないように、ここからはだいぶ嘘を混ぜて説明した。
俺が無理矢理やった、と。
最低なんて聞き飽きた。
ただ俺は…
希を守りたい。
今の俺にあるのは、その気持ちただ1つだけだ─
「…わかりました。」