恋、涙 …



―――――――



月日は流れ…
今はもう3月だ。



「杉田先生、校長先生がお呼びです。すぐに校長室に来るように…と。」



「あ、はい…わかりました。わざわざありがとうございます。」



同じ学年担当の先生に言われ、俺は校長室に向かった。



いよいよ…か。



校長室のドアの前に着き、俺は深呼吸をした。



「失礼します。」



「あぁ…杉田先生。」



今日は校長1人だった。



「…処分が、決定いたしました。心の準備は…よろしいですか?」



「はい…」



もう準備は出来てる。



今から何を告げられようが、俺は後悔も何もしない。






「杉田先生。あなたへの処分は……異動です。来年度からは、離島勤務になります。」



……………



予想していたこととはいえ、実際に言われると結構きつい─



やっぱり…そうなのか。



「そうだ…篠原は?あいつには…何か処分は?」



俺が聞くと、校長は真っ直ぐこちらを見て言った。



「篠原さんには…特に処分は課しません。来年度も本校の生徒として扱います。」










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