恋、涙 …
校長室を出た俺は、まず陽翔に処分の内容を知らせる為に職員室へ向かった。
「一真…っ!!」
職員室に戻ると、席に座っていた陽翔は俺を見るなり立ち上がった。
「聞いてきた…俺、離島に異動…だって。」
「…離島─他には?」
「いや…それだけだった。俺…あいつを守れた。」
陽翔に全てを言った後、俺は希に電話をする為に職員室を出た。
希…
また泣くだろうな─
あいつ、
泣き虫だからな…
俺が異動することで、希を1人残して行くのが、急に心配になってきた。