恋、涙 …
へ……?
今何を言われたのかわからなくて、一瞬頭の中が真っ白になってしまった。
「…返事は?」
しばらくボーッとして、ようやくかーくんの目をちゃんと見ることが出来た。
さっき…
かーくん、確かに『結婚』って言ったよね?
それって…
プロポーズ…だよね?
「あ……はい、こんなのでよければ……よっ、よろしくお願いします!!」
あまり人はいないとはいえ、公共の場でプロポーズなんて…
驚いて大声出しちゃったから、その場にいた人たちはこっち見てるし…
恥ずかしい─
「はぁ…よかった。断られたらどうしようって思ってたんだけど…希、目瞑って、左手貸して。」
もう何が何だかわからないまま、私はかーくんに言われた通りに目を瞑り、左手を差し出した。
「……はい、もういいよ。希…目、開けて?」
かーくんの声が聞こえてゆっくり目を開けると…
私の左手の薬指に…
さっき渡されたペアリングの1つが輝いていた。