恋、涙 …
第3章
鬱 side kazuma
あれから2ヶ月─
真夏みたいに暑かった秋が嘘のように、この世界には冬と呼ばれる季節がやって来た。
もう11月も終わり。
思えば、この1年は色々あったように感じる…
まだ振り返るには早いか。
篠原に少しと言えど本性を出してしまったことは、今でも後悔している。
なんで…
あんなただの生徒に?
関係も持っていない、好きでもない奴に…
まぁ俺の場合、関係を持っていても全てがイコール好きではない。
でも…
少し遊びはやめた。
何でかわからないけど、遊びたくなくなったんだ。
今は美久以外の女と連絡を取り合っていない。
俺は気分屋だからな…
そのうち直って、また復讐もどきを始めるんだろう─
でも、篠原に話してから、人に対する気持ちの持ち様が変化したようにも思える。