恋、涙 …



またお前か…篠原。



職員室を出て校門の所で煙草を吸っていた俺に、篠原は尋ねてきた。



「関係ないだろ…」



あの屋上でのことから、篠原はますます俺に構ってくるようになった。



俺は…
お前を泣かしたんだぞ?



わかってんのか?



「相変わらず冷たいですね〜先生。でも、そこが謎めいてるんだよな…」



なんだこいつは…
って、毎回会う度に思う。



どうやら篠原は、俺に興味があるらしいのだ。



なぜだかは、聞かなくても俺自身よくわかってる。



言いかけたから…
俺の過去を。



で、こいつはそれを暴こうとしてるって訳だ。



「何しに来た?」



「別に…ここ通りかかったら、先生が一人で何か言ってたから。で、天罰って何のことですか?」



しつこいな…









< 43 / 293 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop