恋、涙 …
窓の外を見ると、雨はますます強くなっていた。
「どうしよ…」
傘ないんだけど─
また濡れちゃうな…
「すぐ止むだろ…この降り方は長続きしない。」
そうなの…?
「篠原、雨が止むまで明日の補習の準備手伝え。」
「え…なんで!?」
先生の発言に驚き、私は敬語を忘れて反応した。
「…俺にしつこく付きまとう罰だ。それとも…このまま濡れて帰るか?」
うぅ…
そう言われるとなぁ…
濡れるのは嫌だし。
「わかりました…やります。何するんですか?」
先生に聞くと、もう既にプリント類は出来ていて、後はそれを冊子みたいにまとめる作業だけだそうだ。
それなら…
私でも力になれるね。
「で…それは職員室で?」
「いや…こっち。」