恋、涙 …



やっぱり…
答えはわかってた。



だけど…
ちょっと悲しいな─



「お前さ…俺に構って楽しい訳?俺にはよくわかんないんだけど。」



楽しい訳じゃないけど…
なんか惹かれるんだ。



「本当、物好きな奴だな。」



私、物好きなのかな…?
思わず不安になる。



けど…!



「…私はただ、先生の本当の姿を見たいだけです。」



「見たらガッカリするぞ。」



どういう意味?



「先生…?」



「そんなことより…早く手動かせ。お前、さっきから口しか動いてない。」



あっ…手、止まってた。



私は慌ててもう一度、作業に取りかかった。







話、上手く逸らされたな…



ふと外を見ると、先生の言った通り、雨はだんだん弱まってきていた。











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