恋、涙 …
わかんないけど…
私はずっと見入ってた。
女の人は笑顔だから、多分楽しい話だろうな…
杉田先生はこっちに背を向けてるから、顔は全く見えないんだけど…
こんな時は、自分の視力の良さが憎らしくなる。
本当は見たくない…
なのに、目の前の光景から目を離すことが出来ない。
何を話してるのかな…?
先生も楽しいの?
あの女の人になら…
笑顔を見せたりするのかな?
それからしばらく、私は2人を見続けていた。
すると…
女の人と目が合った。
同時に先生とも…
『なんでお前がいる?』
そう言いたげな顔で、先生は私を見つめていた。
私はやっと先生から視線を反らし、体育館に走って戻った。