恋、涙 …
わからないものに、どうやって感謝しろと言うのか?
女子の気持ちなんて…
全然わからない。
「あ…杉田くん。」
恭平の説教めいた話を聞いた後、俺は教室に忘れ物を取りに言った。
その時、教室にはホルンを持った女子がいた。
吹奏楽部の奴か…
「ちょっと…いい?」
忘れ物を取って帰ろうとした俺を、その女子は呼び止めた。
「……うん。」
部活も終わったし、恭平なら少しぐらい待たせておいても大丈夫だろう。
俺はそう思い、その女子の隣の席に座った。
「何の用事?」
女子と話すのは、なんとなく落ち着かない。
早く済まないかな…?
「あ…わ、私!!えっと…あのね、その〜…」
ちょっと鈍感な奴だって、この状況なら大体こいつの言いたいことぐらいわかるだろう。
「…告白?」