恋、涙 …
「次の総体、1年から選手2・3人出す予定だから。杉田…頑張れよ。」
この先輩は俺を気に入ってくれているのか、いつもバスケのアドバイスをくれる。
俺もこの先輩のプレーから学ぶことがたくさんあると思ってるし、それは結構嬉しいことなんだ。
「期待してっから。」
「はい…ありがとうございます。」
先輩たちが帰った後、俺は体育館の入り口で恭平とジュースを飲んでいた。
「なぁ…一真さ、藤村のこと気にしてんの?」
突然恭平に聞かれ、俺は危うくジュースを溢しそうになった。
「お前っ…何言って、」
「…珍しいな。一真が女のことで動揺してるの!」
てめぇ…
「動揺なんかしてねぇ。俺は女よりバスケだし…」
それは俺の信念だ。