恋、涙 …
それからも続く恭平の長話を受け流しながら、俺はジュースを飲んでいた。
大体…
付き合うとか、そんな面倒なことは出来ない。
特に俺の場合は、彼女の相手よりも部活を優先すると思うし…
そんな奴と付き合っても、女の方が大変だろ。
なんて、俺は高校生の分際で余計なことを考えていた。
「…そろそろ帰るか!」
やっと話が終わり、恭平は満足したように言った。
俺…
話聞いてないんだけど?
そんなことは口に出す訳にいかず、俺は恭平と一緒に帰ろうとしていた。
その時…
「杉田くん!!」
突然名前を呼ばれ、声のする方を向くと、そこには藤村の姿があった。
うわぁ…
今は会いたくねぇ─
案の定、恭平はまた例のニヤニヤ顔で俺を見てるし…
「なんか俺…邪魔だな。一真、俺先帰るわ!」
「はぁ?ちょっ…待てって、」
「また明日なぁ〜!!」