恋、涙 …
勢いってやつだ。
別に…
深い意味はない。
「…うん、待ってる。」
「……………」
でも…
後戻りは出来ない。
考えると言ったからには、真面目にしないとな…
藤村と別れた後、俺はいつもよりゆっくりと帰り道を歩いていた。
こんなに何かに対して悩むのは久しぶりだな…
藤村の好意は嬉しい。
けど、俺の気持ちもはっきりしないと、付き合うとかそういう話は無理だ。
どうしたら…
「兄貴〜?」
こんな時は、自分より経験のある奴の意見を聞くに限る。
そう思った俺は、家に帰ってすぐに兄貴の部屋に行った。
「なんだよ…一真。」
杉田 響輝【スギタ ヒビキ】
俺の兄貴で、一応大学生をやっている。
何が専門なのかは…
よく知らない。