恋、涙 …
悠哉の冗談は…
まさかの事実だった。
でも今は、そんな自分じゃいけないと思って、遊びはやめてる。
そして…
もう二度と、人の気持ちは持て遊ばないと先生は私に言った。
「篠原…信じられないなら、信じてくれなくていいから。」
俺の全ては嘘だった。
だから、いきなり人に信用してもらうなんて、都合が良すぎる。
そんな先生の言葉に、私は何も言い返せなかった。
「お前は…いいな。」
「……え?」
「汚れも何も知らない、純粋そのものだし…俺もあの時違う道を選んでいたら、こんな風にはならなかったのかもな─」
後悔だらけだ。
先生は小さくそう呟いて、静かに目を閉じた。
「…今からでも、やり直せるんじゃないですか?」
「……………」
何も答えない先生。
でも、私は構わず続けた。
「先生はまだ…前を向けると思います。」
「こんな最低人間が?」
やめてよ…先生。
最低なんて…言わないで─
「そんなっ…!」
「いい。俺は自分で最低だってわかってるから…」
そう言って、先生はまた話の続きを語り始めた。