恋、涙 …
「一真〜、久しぶりっ!」
ある日、突然俺の家にやって来たのは、恭平だった。
まぁ…
恭平は友達だし、家の住所は何の疑いもなしに教えていた。
「…なんだよ?急に…」
「あ…のさ、一真さんにお願いがあってですね…」
その言葉を聞き、俺は一瞬にして嫌な予感がした。
「泊めろって言うのか?」
恭平の荷物…
見ると、旅行に行くみたいなやつだった─
「わかった?もう俺には一真しかいないの!!」
恭平はそう言って、俺に頭を下げてまでお願いした。
「頼むよ…!」
「…大学の友達は?」
聞くと、恭平の大学の友達はみんな彼女と同棲中…なのだそうだ。
俺は…
まだ、なんだけど。
「はぁ…わかったよ。」
仕方ない…
高校の時は、恭平に色々と世話になったしな。
ちょっとくらいなら…
泊めてやるか。