◆~恋色模様~◆ .★*゚おばか模様゚*★.
◆ お ば か ◆
ぼーっと空を見上げながら、私は登校する。
碧に好きな人いるんじゃないかって思ったら、つい考えちゃう。
あー…
こんな女みたいな私嫌。
いや、女なんだけど。
サッカー部を横目に乗降口に向かう途中に聞こえる声に、ついつい耳を傾けてしまう。
「碧、行ったぞ!!」
「おー」
碧、楽しそうにサッカーするなぁ。
ほんと、サッカーばかなんだから。
「あ、芽衣ーっ!!」
手をぶんぶん振る碧を、ちょっと恥ずかしいな、と思いつつ手を振りかえす。
こういうときは恥ずかしいけど、私のことを好きだから手を振ってくれると思えば悪くない。
その好きは決して恋愛の好きでは無いけれど。
「なぁ、今日ヒマ?」
金網を隔てた向こう側から碧が話しかけてくる。