うたよみ
焦り(詩リレー)
言葉が意味を失ってゆく。

心はあるのに前が見えない。

生きていることがわからなくなる。

尽きはじめた泉の中を、オレはもがいたように泳ぐ。

薄くなった酸素を取り込むために、必死にミナモに口を突き出した。

なぜにノドが渇いて止まぬ。

次第に薄くなってゆく意識と現実。

恵みはどこへ行きにしや。

実りは誰がためにぞこうべを垂れる。


ああ、頭なんかまわるものか。

オレがこの世に生きたアカシを、どこかに刻むまでは。
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