さよなら、もう一人のわたし (修正前)
その日の夜、あたしは尚志さんに電話をした。
「もしもし?」
不思議そうな尚志さんの声だった。
それは当たり前だ。彼はあたしの電話番号を知らないのだ。
「あの、千春の友達の京香です。覚えていますか」
忘れられていることはないと思いつつも、丁寧に自己紹介をしておく。
「ああ、京香ちゃん? どうかした?」
どう聞けばいいだろう。
あたしは何かを聞こうと思ってもうまく言葉が出てこない。
「千春から聞いたんですけど」
「水族館のチケット? あいつ一枚しかないからって俺によこして」
「千春からもらったの?」
あたしはそのとき千春の狙いが分かった気がした。
あたしたちをデートさせようと思ったのだろう。
「いるならあげるよ。そうせ使わないし」
「もしもし?」
不思議そうな尚志さんの声だった。
それは当たり前だ。彼はあたしの電話番号を知らないのだ。
「あの、千春の友達の京香です。覚えていますか」
忘れられていることはないと思いつつも、丁寧に自己紹介をしておく。
「ああ、京香ちゃん? どうかした?」
どう聞けばいいだろう。
あたしは何かを聞こうと思ってもうまく言葉が出てこない。
「千春から聞いたんですけど」
「水族館のチケット? あいつ一枚しかないからって俺によこして」
「千春からもらったの?」
あたしはそのとき千春の狙いが分かった気がした。
あたしたちをデートさせようと思ったのだろう。
「いるならあげるよ。そうせ使わないし」