さよなら、もう一人のわたし (修正前)
 あたしはそんな二人のやり取りがなんだか面白かった。

「でも、怒られるのは千春も一緒なんだよね?」

 彼女の箸の動きが止まった。

「……忘れてた。でも、同棲させてくれって言うよりはましだよ。多分ね」

 自分に言い聞かせているように聞こえるのは気のせいなのだろうか。

「あたしの代わりにたっぷり嫌味を言われてね」

 満面の笑みを浮かべていた。

 彼女はやっぱりどこか変わっていると思った。

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