さよなら、もう一人のわたし (修正前)
 母親が言えば聞いたのだが、彼女もその辺りは気になっていたのか、ノータッチだった。

 結局考えていたアパートよりも若干家賃の高いマンションになってしまった。

 そして、その増加分はあたしの父親が払うみたいだった。

 尚志さんは嫌がっていたが、結局強引に押し切られたようだった。

 千春は二十年父親をできなかったり、大学の学費を払えなかったことから、父親ぶりたいのだと言っていたが、ちょっとやりすぎのような気がしないでもない。

 でも、そんなめちゃくちゃな愛情表現でも少しだけ嬉しかったりもした。
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