さよなら、もう一人のわたし (修正前)
「あたしはちょっと用事があるの。待ち合わせはどこがいい?」

「どこでもいいよ」

 あたしは千春の強引なまとめでこの近くの最寄り駅で待ち合わせをすることになった。

「お母さんには話をした?」

「まだ。今日、話をしようかなと思っているけど」

「話をするのは日曜まで待ってくれない?」

 千春は肩をすくめながらそう告げた。

「どうして?」

「伯父さんは厳しい人だから、どうなるか分からないし。あなたのお母さんが反対しないと分かっているなら尚更、ね」

「まあ、いいよ」

 多分母親は反対しないだろう。あたしがやるべきことさえやっていれば反対などしない人だったからだ。

 そんなわけで千春の半ば強引とも言える話は終わったのだ。
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