皮肉と剣と、そして俺Ⅱ


エイダはその様子を見て、静かに父に背を向けた。

歩く度にしゃりしゃりと音を立てる雪が邪魔をして、エイダの耳に父の嗚咽は届かなかった。







一一ジャン。愛してるわ。誰よりも。
ダニエルとエイダを宜しくね。
私は貴方より先に逝ってしまうけれど、私のこと忘れないでいて。
貴方に出逢えて私は幸せよ一一

"マリー"






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