皮肉と剣と、そして俺Ⅱ


「愛情という意味の場所はないのか?」


真剣な表情から一変、含み顔になってエイダは言う。

ナオトはそれが答えなのだと確信し、破顔した。

そして自分の唇をエイダのそれに重ねる。
優しく、けれど深く。


「唇の意味は、愛情」


離すと、エイダが噛み締めるように呟いた。

そしてもう一度見つめ合って、互いに満面の笑みを見せた。






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