ずっと一緒に…


美羽は外の景色を眺めていた。


1人になると…思い出してしまう。


さっきの光景。


腕を見るとあざが残っていた。


体が震えてくる…。


怖い。


美羽はその場に座り込んだ。


この出来事は一生心に残ると思う。


うずくまってると、隼人が部屋に戻ってきた。


「大丈夫か?」


「…はい……」


隼人は美羽の後ろに座った。


「髪…乾かさないと風邪ひくぞ…」


そういって美羽の髪を優しくタオルで乾かす。


優しい隼人の手。


さっきまでの恐怖感がなくなっていった。


やばい…ドキドキする…


心臓の音が聞こえちゃうくらい近い。


「名前…何…??」


「えっ!…桜井美羽です…」


「美羽か…」


湯冷めしてしまって体が冷たくなってしまった。


静かな時間が流れていく。






< 6 / 11 >

この作品をシェア

pagetop