LIFE LINE
声が響く。




狭い教室に、アンタの声だけ響く。





『ー…以上。あっ…ネコ、このあとちょっときて』


『えっ…』





突然呼ばれ現実に戻されたようにハッとした。


『ネコー変なことされたら訴えなよぉ!』

クラスのムードメーカー千夏がおっきい声で言う。クラス皆がそれにあわせて笑う。




『ちなっちゃん助けにきてね♪』


『俺はガキには興味ねぇよ!』


『まぢ失礼なんですけど!こんなぷりっぷりな女子高生つかまえて!』


『言い訳するあたりがガキだろ!ほらっさっさとこい!』

『うっさぃなぁオヤジ!』



先生と私のやりとりに更にクラス中に笑いが起きる。



ホームルーム終わりを告げるチャイムがなり、私は先生について教室を出た。
< 5 / 10 >

この作品をシェア

pagetop