ヤンキー育成高等学校


鬼我利の運転は荒くなかった。むしろ、安全運転してくれてるってわかる。だって、あまりにも遅いから。笑

「ぷっ」

「ま後ろで笑ってんな。気持ちわりぃ。」

「なっ!キモイって言うなぁっ。」

私がバシバシ背中を叩いていると、こいつ、いきなりスピードを早くして私は危なく落ちそうになった。

「ふぎゃぁああ」

「可愛くない悲鳴だな」

そう呟いてクックッと体を震わせる鬼我利。

あ…初めてかも。
こいつが私の前で笑ったの。
私は、鬼我利の笑う顔が見てみたくなった。


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