ビターチョコレート
「俊、オッス!!」
声のした方を向くとそこには翼が立っていた。
「なんだよ。翼かよ。」
「他に誰がいんだよ!」
翼とはあるドラマがきっかけで仲良くなった。
同じ学校だって知ったのは昨日だけどさして驚かなかった。
だって芸能科のある学校なんて、この辺りにはこことあと一校あるかないかだし。
「てかさぁ学校来るとき俊、誰かと話してたよな?」
「あぁ。あれか。」
「やっぱりな♪で誰なんだよ!」
「知らね。変なヤツに絡まれただけだし。」
こいつは瑠美の事知らねぇし別に説明しなくていいよな。
なんて思いつつ適当に答えた。
てか何でそんなこと知ってんだよ。
「何でそんなこと知ってんの?お前の家真逆じゃね?」
「なっ!!ちょっと用があっただけだろ!!」
少し焦った感じで翼は言った。
用ねぇ……。
…あぁ、そういうことか。
「お前もよくやるよ。」
フッと笑みを浮かべて言った。
「べっ!…別にいいだろ!!」
少し顔を赤くして翼は言った。
そんな話をしていると……。