MAΖE〜メイズ〜
「お母さん!!お母さんっ!!」
あたしは慌ててお母さんに駆け寄った。
次第に小さくなっていく呼吸と冷たくなっていく手
「いやっ!!死なないで!!お母さん!!お母さんってば!!」
何としてでもお母さんを助けたかったあたしは,119番に電話をかけようと急いで受話器を取った。
しかし
グイッ
「痛っ…!!」
それを邪魔するかのように,後ろで立ち尽くして紫藤が,受話器を持っているあたしの右手をすごい力で掴んできた!!