MAΖE〜メイズ〜
整った顔立ち
赤茶色の髪
そして全てを見透かされそうなほど,冷たくて透き通った目。
奥の部屋からジッと少年を見つめる。
「諒…なんでここに…」
「なんでって…最近連絡ないから,心配して見に来てやったんだよ。ちゃんとメシ食ってんのかよ…って!!あのガキ,何だよ!?」
ビクッ!!
諒があたしを指差す。
「まさか親父も再婚してたのか?」
「ちがう。その子は…」
おじさんが言葉に詰まる
誘拐してきた子だなんて言えるはずがない。
するとおじさんはとんでもないことを口にした。
「諒,頼む!!その子を…穣吏ちゃんを守ってくれ!!」
なっ!!
ちょっとおじさん!?
一体,何を考えてるの?