MAΖE〜メイズ〜
それから一年後
あたしは五年生に進級と同時に私立の小学生へ転入した。
「晶さんの会社を継ぐために今から勉強しとかなくちゃね」
お母さんはあたしを立派に育てようと必死だった。
元々勉強が嫌いな方ではなかったので,あたしは何の反論もせず転校の話を飲んだ。
すべては自分の将来のため…
いい中学に入って
いい高校に入って
いい大学に入って
会社の跡を継ぐ…
それがあたしの目標だったし,達成する自信が十分あった。