□■1曲のラブソング■□
序幕。
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『でもさでもさっ、あの子なんか超カワいくね!?』
『わかる~っ!笑顔がヤバい。反則だろありゃ…』
食堂から見える中庭の絶景、女子の大群に翻弄されている、
大学1年:
保坂 修二と湯沢 陸。
『いやぁ~、ヤバぃ…あの子太陽みたいだ』
と、陸がため息まじりに言った。
『あとでちょっと話しに行ってみようぜ!?』
『さんせーぃ♪♪』
修二の提案に大盛り上がり。
そんな二人の横で、つまらなそうに窓の外を眺めている男がいた。
そいつは平然と口を開いた。
『お前らこーんなののどこが楽しいんだ~?』
一斉に二人は左隣に目をやった。
『ぅおっ!南斗、お前いつの間に…』
『よぉ、南斗!今日もおっかけから逃げてンのか!?』
修二と陸がそれぞれ言った。
彼の名は、藤田 南斗(ミナト)。
流行り(?)のメガネ男子だ。
『おぅ!別にそんなんじゃねぇょ、縁起でもない』
南斗が紙コップのコーヒーを一口飲んで苦笑した。