□■1曲のラブソング■□

繋がり





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次の日、早速南斗は大学の経済学部の教室へ向かった。






法学部の教室より騒がしくて、人が多い気がした。





机の上に座って話す男子たちや、教室の隅でかたまりになってきゃぁきゃぁ言ってる女子たち、走り回ったり、キャッチボールをしているやつらもいる。





女子のグループの中に、一人特に背の高い黒髪を見つけた。


亜子だった。






南斗はドア付近でゴクリと喉を鳴らし、思い切ってそのグループに近寄った。






『でね、うちの彼氏ちゃんがさぁ…』



『ぇぇ~っ、いいなぁ。』


『超ラブラブだょねぇ、相変わらず』






小柄な茶髪の女子が円の真ん中に立って話している。


女子の群れの中に、亜子の笑顔が近く見える。





南斗は息を大きく吸った。




『ぁっ、あのさっ……』




女子たちが一斉に南斗の方へ振り返り、亜子と視線が交わる。





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